読書の季節です。

11月の連休も終わり、最近は山へガイドに行くのもポツ、ポツ、という感じになってきました。時間に余裕もでき、今まで読めずに積んでいた本に手をつける良い機会です。

最近はこんな本を。

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フランスのアルピニスト、ガストン・レビュファの“自然との対話”のようなエッセイ集。
本がなんだか色褪せているのは、古い本だからです(笑)。中の写真の色合いもなんだかノスタルジックです。


アルピニストといえば、なんとなく、無骨な「山男」というイメージがあるけれど、実際山登りをする人には、とてもとても繊細な感性の持ち主が多いと私は思っています。

レビュファも、その感性はまるで詩人。太陽の光のまぶしさや温かさ、香りまでが文面から立ちのぼってくるよう。ちりばめられた自然への敬愛の言葉ひとつひとつが美しくて、読み進めてしまうのがもったいなくて、何度も同じところを読み返しています。
上の写真で鉛筆が横にあるのは、あまりにも美しい文章に線をひきたくなったのです。(線だらけになってしまいます。笑)


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アルピニストであると同時に、名ガイドでもあったレビュファ。
ガイドはこの世で一番素晴らしい仕事だ、と自分の仕事を愛しています。

〜『ガイドの職務』より抜粋〜
どうしても同じ登山をくりかえさなければならないことから、ガイドの職業は面白味がなくなってしまうと思われるだろうが、ガイドは岩場や氷の斜面を上手に登り、天候やルートに精通するための単なる機械ではない。ガイドは彼のために登るのではない。彼は、彼の山々の扉をほかの人たちに開いてやるのだ。どの登攀がとくに面白いとか、どこの曲り角で眺めが急にすばらしくなるとか、どこの氷の山稜はまるでレース飾りのようだというようなことを知っているが、口には出さない、彼の報いは、相手がそれを発見した時の笑顔の中にあるのだから。
〜抜粋終わり。



は〜〜〜。ステキです。でも、同感です。
知識を説明したり、素敵な風景などを口に出すのは、必要な事もあるしその方が簡単ですが、お連れする方が自分で発見した時の喜びがなんといっても最高の喜びです。
私はまだまだ、自分の方が興奮してしまう事も多くてダメですが、こういう背中で物を言うような(?)、抑揚の効いたガイドに憧れます。

レビュファの、まぶしいぐらいの自然に対する目線を通して、私の心の中の奥深くに眠っていたものが照らし出されて喜びが湧き上がるのを感じます。本を通してもガイドしてくれるのです。

彼は、また、映画監督でもあります。
3部作が有名みたいですが、この冬にかけて、私も見たいなあ〜。できれば大画面で。。
by office-manatsu | 2009-11-26 15:40 | 旧スタッフ
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