ツチアケビとナラタケ--居候植物の世界。

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先日、蛇ノ口の滝照葉樹林ツアーで屋久島の里の森を歩きました。

島の南に位置するこのコースの歩き始めは、隣の旧植物園から逃げ出したビロウやモンステラなどの亜熱帯植物の茂る二次林となっています。
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しばらく歩いて行くと島本来のシダや照葉樹林(常緑の広葉樹林)が現れます。照葉樹林の森は、天気の良い日でも薄暗いので、この辺でやっと気持ちも深く落ち着いてきます。

キノコや菌類の仲間も目に付き始めます。
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ラン科の無葉緑植物(緑の葉を持たず、栄養を菌類に依存している)ツチアケビの赤い果実を見つけました。
その果実を割ってみると小さい種がたくさん入っていました。
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ラン科の植物は、種の栄養備蓄が少なく、小さな種で散布されます。発芽の時には、その場で出会った菌類から栄養をもらって発芽する、最初から菌類に依存した生き方を選んだ植物です。

ツチアケビの太い根には、ナラタケという木材を腐らせて栄養にするキノコが、陥入していて、ツチアケビの太い根をエサとするみたいです。しかし、後にナラタケの菌糸束は、ツチアケビに消化され、ナラタケが森から集めた養分を吸収し、奪い取るらしいのです。まさに「肉を切らせて骨を断つ」です。

ツチアケビのような無葉緑植物は、菌類の豊富な、健全な森が機能している生態系に居候している植物なのです。
by office-manatsu | 2012-09-22 14:47 | 真津 昭夫
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