二十三夜祭/トコロ

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先日1/11(旧暦11/23、下弦の半月)私の住んでいる集落、小島の二十三夜祭が行われました。二十三夜祭は、五穀豊穣、豊漁、村の安全を願って太陽と月を拝む行事です。
今年は、私の住んでいる地域が担当になったので、朝から準備が始まりました。
ニワトリをさばく人、料理担当の女衆、お飾り担当の人等、分担しにぎやかに進みました。

あらかた準備が整った祭壇には、月と太陽をかたどったモチや籾、塩、野菜、お頭付きの魚等に混じって集落の人がトコロとよんでいる根っこが飾ってありました。
以前からなぜ?これだけが食べられないのに飾るのだろうかと不思議に思っていたので、調べてみると面白いことが判りました。
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この根っこは、オニドコロというユリ科のヤマノイモなどの仲間の根茎なのですが、太い根茎が海老(えび)のように曲がり、根茎から出る細根が老人の髭(ひげ)のように見えることから、海の老人の海老(えび)にたとえて、野の老人に見たたて野老(ところ)の名になった と言うことです。

トコロは、古くから正月飾りとして、ダイダイ、ユズリハ、ウラジロなどとともに飾り長寿を祝ったみたいです。今では、一般家庭では消えてしまった習慣が、集落の行事の中にしっかり残っていることにびっくりしました。

もっと調べてみると昔はオニドコロを灰汁で煮て水にさらし食べられたようです。どんな味がするのでしょうか? すごい繊維質ですが、、。

この日は、二十三夜の月が出る午前1時過ぎまで焼酎を飲み、半月の月を拝んで、後片付けをして帰ってきました。
by office-manatsu | 2007-01-17 14:16 | 真津 昭夫
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